3PLに次ぐ4PLや5PLとは?|物流用語の「○○PL」について解説します!
皆さんは3PLという言葉を見たことはありますか?この言葉、意味はのちほど解説しますが、物流業界ではよく耳にする言葉で、「サードパーティー・ロジスティクス」と読みます!
これまで業界内で1PL~3PLまでは良く知られていましたが、近年では「4PL」「5PL」と何やら数字が増えているようです。
今回はそんな「4PL」「5PL」について、1PL~3PLについての内容を抑えたうえで調べてみようと思います
そもそも、”ロジスティクス”とは?
「〇〇PL」の「L」=ロジスティクスという言葉はJIS(日本産業規格)に定義されています。
ロジスティクスとは,物流の諸機能を高度化し、調達、生産、販売、回収などの分野を統合して、需要と供給との適正化を図るとともに顧客満足を向上させ、併せて環境保全、安全対策などをはじめとした社会的課題への対応を目指す戦略的な経営管理(JISZ0111:2006 物流用語)
物流を高度化・効率化するだけではなく需要と供給のバランス・社会課題への対応を含めた経営管理がロジスティクスにあたります。
従来の「〇〇PL」|1~3PL
それでは、「○○PL」という言葉を「1」から順にまず「3」まで見ていきましょう。
■1PL(1st party logistics)
自社による物流管理の実施
サプライチェーンの運用を完全に実施し、輸送面・倉庫保管・在庫管理を含めた内容をアウトソーシングすることなく、自社で完結させている場合です。
■2PL(2nd party logistics)
主に輸送面を提供するサービス事業者を指しています。荷主企業と緊密に連携を取りながら、円滑に商品を移動できるようにします。
■3PL(3rd party logistics)
こちらはロジスティクスと同じくJISで定義されています。
荷主企業でも物流事業者でもない第三者が荷主のロジスティクスを代行するサービス。
倉庫,車両などの施設・設備がなくても事業化できる運営ノウハウをもとに、情報システム及び業務改革の提案を中心に長期的な管理目標を定め、達成した改善利益の配分を受けるものであるが、物流事業者が荷主企業のアウトソーシングニーズに広範に対応して一括受注するケースも含まれる。(JISZ0111:2006 物流用語)
荷主(1st)でなく、輸送・倉庫会社(2nd)でもなく、第三の事業者が代わって、物流戦略やシステム構築を提案し荷主企業のロジスティクスを最適化する業態が3PLとなります。
簡単に解釈すると、ロジスティクス分野を”丸っとお任せ”できる企業ということです。弊社も3PL事業を主要サービスとして、お客様へご提供しています。
新しい「○○PL」|4PLと5PL
■4PL(4th party logistics)
3PLまでの流れと同様に考えると、第4者の物流サービスということになりますが、明確に定義はされておらず、大きく2つの考え方があります。
「3PLに+1サービス」という考え方
企画やサービス戦略を抽象的な業務にも踏み込むコンサルタントサービスを付与したサービスを提供する
「3PLをプロデュースする第4者」という考え方
3PL社のノウハウを別の物流企業に教えプロデュースするサービス
この他にトレンドワードになっている、LLP(Lead Logistics Provider)という言葉も、内容的には3PLに加えて、企画や計画立案を用いて抽象的な業務も行うとのことで、要は、4PL企業と解釈して良さそうです。
■5PL(5th party logistics)
物流業界における最先端の概念
・AIやIoTの技術を活用したサービス
・グローバル、SDGs、サプライチェーンのデジタル化
・ビッグデータの活用
最新のデジタル技術などを駆使して、領域を広げビジネス戦略へ深く関わるソリューションと捉えています。
”第5者の立場”でという意味合いで解釈は難しそうですが、いずれにしても、物流サービスを軸にここまで領域が広がりつつあるのは、荷主企業も物流への注目度・期待が増してきているということではないでしょうか。
まとめ
今回は「○○PL」という言葉について、よく知られている1~3PL、そして新しく出てきた概念4PL・5PLの5つを紹介しました!
現在弊社は4PL企業に該当し、コンサルティングサービスを含めた総合的な物流サービスを提供しております。
今後、AIや倉庫内のビッグデータ活用へチャレンジを広げていき、5PLの範囲に当たるソリューションをお客様に提供していけたらと考えています。